先へ [poem]
陽射しが僕を
膨らませて
僕は空へと浮かび上がる
寝ころんだままでスイスイと地上を見渡すように流れてゆく
あそこは16歳の頃の涙山
この下は17歳の頃の電話ボックス
ああ、ここは18歳の時の赤い橋
どんどんと景色が変わる
色とりどりのヘルメットがひしめいているのが見える公園
紫煙が漏れる下宿屋の窓
随分いろんな所をスイスイと流れてきたなぁ
時々の
猫と暮らせば
憧れるその寝顔
季節も目くるめく変わる
暗転する舞台が早変わりするように
僕は
青春を駆けて抜けた
ふわふわと浮かんでなんていられずに
切り裂くように走った。
また、
風を受けてひゅるりと
舞上がって行こうか
自転車を駆って早ずり謄写版のように号外をまき散らそうか
生きてきたあちこちを
写真にして壁に貼り付ければ
部屋は賑やかに植栽の力を漲らせるだろう
庭の花は冬を乗り切って
じっと耐えている
春の準備をしながら何食わぬふうに
鼻歌交じりに卯月の雪をかわしてゆく
僕は
生き続ける準備はできているのか
2019-04-03 23:12
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コメント(6)
気持ちのいいい伸びですね。見事なストレッチ!
by JUNKO (2019-04-04 19:54)
ふふ、猫ちゃんの伸び、観てるだけで顔がほころんじゃいやすね(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2019-04-04 20:27)
>JUNKOさん、こんな風に体はありたいものです。
猫背の姿がウィンドウに写ってハッとする日々。
by sigedonn (2019-04-04 22:33)
>ぼんぼちぼちぼちさん、こんばんは。
そう、猫と暮らすことは笑顔が増えるということ。
もちろん、寝不足にもなりますが。
by sigedonn (2019-04-04 22:34)
暖かい日があると、思いっきりのびをしたいのに
加齢故の五十肩がそうはさせてくれません。
嬉しくて思わず走り出したくなるのに
もう昔のように走れません。
せめて背筋くらいは伸ばして歩きたいと思っているのですが。
by そらへい (2019-04-14 19:53)
>そらへいさん、本当にそうですね。
予想はしていても実際に直面すると
なるほど加齢とはこういうことかと妙に納得です。
背筋は気を付けていますが気が付くと首が前に出ています。
by sigedonn (2019-04-14 20:30)